静かなる宣戦布告

正直に言えば、今日は少しだけ心が折れた。

16年。

積み上げてきたものがある。

数字も、チームも、失敗も、改善も。

綺麗事じゃなく、損益計算書と向き合ってきた時間だ。

だからこそ、違和感はごまかせなかった。

理念。思想。大義。

M&Aを経て、トップの顔ぶれが変わった。

それ以来、現場に流れてくるのは、

まるで宗教のような、抽象的で実体のない思想ばかり。

否定する気はない。

でも、会社は「祈り」で続くものじゃない。

利益を出して、

雇用を守って、

再現性を作って、

初めて未来がある。

僕はそこを信じてきた。

今日、その軸が少し揺らいだ。

部下たちも同じ空気を感じていた。

組織が揺れるとき、

一番に揺れるのは現場。

そして僕は部門長。

理想を語る側でもあり、

損益を背負う側でもある。

その間で、少しだけ疲れた。

でも、冷静に考えれば――

これは終わりじゃない。

むしろ、目が覚めただけだ。

この会社は永住地じゃない。

もともと、通過点のはずだった。

感情で燃え尽きるより、

静かに力を蓄えるほうがいい。

思想は受け流す。

PLは磨き続ける。

英語を伸ばし、学位を取り、

市場価値を上げる。

怒りは、爆発させて散らすな。

燃料に変えろ。

今日という日は、

裏切られた日じゃない。

覚悟が、少しだけ静かになった日だ。

焦らなくていい。

騒がなくていい。

踏ん張るんじゃない。

今の環境を、使い切る。

次の自分のために。

Second Desk ―― 仕事のあとに、もう一つの机。


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