望んで「できる人」になったわけじゃない

仕事ができる人になりたかったわけではありません。

ただ、

目の前のことを放っておけない性分で、

任されたことには責任を持ちたかった。

それだけです。

でも気づけば、

結果がついてきて、

「できる人」という扱いをされるようになっていました。

頼られるようになって、同時に重くなった

任せてもらえるのは、ありがたいことです。

判断を求められ、

相談され、

最終的には決断を引き受ける立場になる。

一方で、

頼られるようになると、

妬まれることも増えていきました。

表では何も言われないけれど、

裏では距離を取られる。

そんなニュアンスを感じる場面もありました。

正直、しんどいというより、

「そういうものなんだな」と、

静かに受け止めていました。

やればやるほど、数字に追われる

結果を出せば、

次の目標が置かれる。

一つ達成すれば、

次はもっと高い数字がくる。

それが仕事だと分かっていても、

やればやるほど、

自分の首を自分で絞めているような感覚はありました。

でも、

そこで手を抜くという選択肢は、

最初からありませんでした。

やめなかった理由は、思想じゃない

それでも、

やめなかった理由は、

立派な理念でも、覚悟の話でもありません。

部下のみんなが、

「あなたがそう言うならやります」

と、素直に動いてくれる人たちだったからです。

それだけで、

十分すぎる理由でした。

見ていたのは、外じゃなく内側だった

M&Aがあったときも、

僕が見ていたのは外ではありません。

上の顔色でも、

評価制度でもなく、

内側でした。

急に変わる環境。

言葉にできない不安。

数字以外のところで削られていく気力。

みんなが今、

何に一番疲れているのか。

それだけを見ていました。

数字は、盾になる

一つだけ、

はっきりしていたことがあります。

数字だけが、

みんなを環境の変化から守ってくれる、ということ。

きれいごとではなく、

「結果が出ている」という事実だけが、

余計な干渉を遠ざけてくれる。

だから、

数字から目をそらすわけにはいきませんでした。

仕事ができる、の正体

仕事ができるようになった、というより、

引き受け続けてきただけだと思っています。

そして今は、

その引き受け方を、

どう次の形に変えていくかを考えています。

誰か一人が無理をして回す場所ではなく、

それぞれが役割を持って、

長く戦える場所。

思いやりだけでは続かないことも、

もう知っています。

「優しさ」を属人化させないこと。

それが、僕がたどり着いたひとつの結論です。

誰がそこに立っても、同じように仲間が守られ、結果が出る。

そんな「冷たくない仕組み」を作ること。

それが、僕の新しい責任の取り方です。

プロとしてのプライドもあるし、

人としての弱さも、ちゃんとあります。

その両方を抱えたまま、

今日も仕事をしています。

Second Desk ―― 仕事のあとに、もう一つの机。


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